【平成29年度地域連携プロジェクトの報告】多摩で「子育て世代の居住・住替え支援ワークショップ」

平成29年度地域連携プロジェクト活動多摩で「子育て世代の居住・住替え支援ワークショップ」を行いました、社会情報学部社会情報学科環境情報学専攻 松本暢子教授の活動報告を掲載いたします。
地域への提案内容(乞田川沿い遊歩道の活性化多摩NTレンタルサイクル導入案)、アンケート結果もご覧ください。

1  はじめに
多摩市はニュータウン開発から約50年を経過し、急激な少子高齢化に直面しています。高齢者への対応とともに、子育て世代の多摩ニュータウンへの住み替えの促進が必要となっています。そこで、本プロジェクトでは、多摩ニュータウンの社会的資源である「子育て世代の居住地としての特性」や「良質な住宅ストックの存在」の「多摩で子育てしたくなる」魅力に関する情報を発信するため、子育て世代の居住意向を把握することにしました。

2 ワークショップの開催
 多摩市都市計画課および市民と連携、協働して開催したイベントは、以下のとおりです。
 ●(プレイベント)キッズワークショップ(工作:お家を作ろう!)
  パネル展示(多摩の子育てと住まいの情報など)
  9月17日(日) 11:00~16:00 ベルブ永山3階ギャラリー
 ●ワークショップ:「多摩で子育てする家族」のための住まいと住環境を考えるワークショップ
  10月14日(土)・12月2日(土)
  いずれも、13:00~16:00 パルテノン多摩 シティサロン
 ●成果報告会   1月23日(火)13:30~15:30 大妻女子大学 社会情報学部棟6113教室

【キッズワークショップ風景】

【キッズワークショップ風景】

【お家をつくろう!】

【お家をつくろう!】

多摩で子育てする家族にとっての多摩の魅力と課題を、参加者間で共有する目的で、2回のワークショップを開催しました。その開催に先駆けて、永山フェスティバルに参加し、子ども向けワークショップを行ったほか、多摩ニュータウンニュースへの参加者募集の掲載、保育園への広報などを行いました。
子ども対象の「お家をつくろう!」は、学生のアイデアをもとにお家型の段ボール製の小物入れ100個と、装飾・彩色用のマーカー、シールなどを用意し、完成したお家の撮影を行うための背景を準備して実施した。親子で作業するほか、学生が子ども達の手伝いをするなど、用意した100個が終了の16時前に無くなるほどの盛況でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パルテノン多摩内のシティサロンにおいて開催した2回のワークショップは、学生が主体となって企画・運営を行いました。

第1回(10/14)では、主旨説明 グループ編成 自己紹介ののち、①「多摩NT・子育て」の事例紹介(話題提供)、②多摩NT・子育てマップ(仮)の作成(グループごと)、③作成したマップの発表・意見交換を行いました。
第2回(12/2)では、第1回での成果を確認するために、2班に分かれて街歩きを行い、その結果を撮影した写真を含めて意見交換しました。

【ワークショップ自己紹介】

【ワークショップ自己紹介】

【ワークショップでの意見交換・作業風景】

【ワークショップでの意見交換・作業風景】

 

 

 

 

 

 

 

これらのワークショップでの情報をもとに、「多摩で子育てしたくなる住まい・住環境」についての提案をまとめ、報告会(を開催した。報告会(1/23)では、4つの提案(多摩中央公園のリニューアル、子育てカフェ(支援施設)の提案、乞田川沿い遊歩道の活性化多摩NTレンタルサイクル導入案)がまとめられ、参加者との意見交換が行われました。

3 調査の実施と分析
 子育て家族の居住ニーズの把握を目的として、多摩市内全保育園・子ども園(23園)を対象として実施した「子育て世帯の住まいに関するアンケート調査」の概要は以下のとおりです。
調査時期:平成29年10月1日~31日
調査方法:質問紙調査  保育園・子ども園を通して調査票の配布、回収を行った。
調査対象:多摩市内の認可保育園および子ども園 全23園(子ども園5園を含む)
      23園に通う園児(定員2742名)の保護者
回収状況:兄弟姉妹のいる場合は1世帯として、世帯単位で配布。
配布数 2176票、回収数 802票(有効回収率 36.9%)
アンケートを集計し、アンケート結果をもとに分析を行った。

調査回答者は比較的経済的時間的に余裕のある層とみられ、持ち家率72%と高く、「当分住み続ける」と90%が答えている。64.3%が親と近居しており、46.2%が子育ての手助けを依頼することがあるとしている。住まいおよび住環境に関して、満足度は高いものの、自由記述欄では周辺環境や人的ネットワークを含めた子育て支援へのニーズが少なくないと考えられます。

4 おわりに ―今後の課題と展開―
 今回の試みでは、多摩市都市計画課等との連携により、市民参加のワークショップを開催し、多摩市における子育て家族の居住ニーズについて量的・質的に把握することに努めました。ワークショップには子育て中の市民の参加を得て、学生が主体で行うことの意義、学生による提案についてのご意見・ご感想を頂戴し、こうした取り組みを評価していただきました。
 一方、保育園・子ども園の園長会の協力を得て行った調査は現在分析中であり、多摩市での現状を理解するためには他市との比較などが必要であると考えている。多摩ニュータウンは、当初から子育て配慮された空間計画であったことから、子育てする家族にふさわしい居住環境を、今後の再整備を含めて維持・形成していく方策を連携の中で摸索していきたいと考えております。